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2010年8月22日 (日)

緊急入院日誌/

緊急入院日誌

エデンの東

病院の面会時間は平日は午後2時から8時まで。

面会時間が終る5分前ころ、なんとも悲しい・寂し気な雰囲気を持った「エデンの東」の音楽が流される。

痛みや苦しみに耐えながら面会の人を待った病人は別れを惜しむ。

面会人のなかった人は今日は来なかったと諦める。

ややボケの始まったかに見える老人がいた。老人は月単位の余命宣告を家族が受けていたらしかった。

夜中に突然「痛い。苦しい」と大きな声で怒鳴り出すこともしばしば。

看護師さんは老人のベッドがよく見えるようにと、ベッドごとナースステーションの前の物置の前に運び出すことがあった。

そんな時は「窓もない物置の前に連れ出され不安で仕方がない」とはっきり抗議を忘れない。

老人は朝食が終ると、看護師さんの顔を見ると「今何時?」と聞く。奥さんの来るのを待っているのだ。

奥さんがよくできた方で毎日必ず2時には面会に来て、病人の我が儘を聞いていた。

「エデンの東」の音楽が流れると奥さんは帰りの支度を始める。

ところが老人はボケた振りをしているがそうではない。

「トイレがしたい、腰が痛い」と用事を言いつけ帰りの邪魔をする。毎日そんなことの繰り返し。奥さんは「私がここで参るわけにはいかない」と笑顔で病人の我が儘を聞いていた。

途中で部屋の移動があってその部屋を出た。

老人は2泊3日の外泊が許され、私が退院の日の午後帰って来る予定だった。

私が帰る時廊下に奥さんの姿が見えた。挨拶に行くと一泊しただけで「病院に帰りたい」と本人が言い出し帰って来たと言う事だった。老人にも挨拶をしたが目がうつろだった。

帰っても気になる老夫婦。睦ましい夫婦愛にもいつか訪れる悲しい別れ。そこに立ち会わず退院できたのは神様のお恵みかもしれない。

「エデンの東」には私自身深い思い出がある。

今後この曲を聞くたびこのご夫婦を思い出すだろう。

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コメント

 今日の「エデンの東」には、ほろりとさせられました。 誰でも必ず訪れる人生の別離が真に迫って来る感じです。
 第3巻にこのような記事が登場すると思うと待ち遠しい限り!

投稿: ライス | 2010年8月23日 (月) 08時40分

昨日入れたコメント、どっかへ行っちゃったみたい?
家族が帰る時、患者さんももっといてほしいよね。帰る家族も後ろ髪を引かれるようにして帰ります。父のときも母の時も切ない思いで病室をあとにしました。
家族の思いも結構しんどいです(´`)

投稿: 撫子 | 2010年8月23日 (月) 17時43分

1日原稿10枚とはスゴイ!こっちは五行歌のレポート3枚でも四苦八苦!
皆さんのこと、思い出しながら少しずつ無理しないでね。3冊目、楽しみにしてま~す♪
ヽ(´▽`)/

投稿: 撫子 | 2010年8月23日 (月) 18時00分

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